本の内容 1921年、一人のアメリカ人青年がパリにやってきた。地位もなく名声もなく、ただ文学への志に燃えたアーネスト・ヘミングウェイという名の青年は、このパリ時代に「雨のなかの猫」「二つの心臓の大きな川」「殺し屋」など、珠玉の名編を次々に発表する。本書は、彼の文学の核心を成すこれらの初期作品31編を収録。ヘミングウェイの全短編を画期的な新訳で刊行する全3巻の第1巻。 ISBN 978-4-10-210010-3 みんなのクチコミ
★★★★★ ヘミングウェイは短篇が良い。分けても「二つの心の河」は名篇です。少年ニックの心の機微が簡素な文体の中によく描かれています。傷つき帰っても河はすべてを優しく包み込んでくれる。作家の故郷を見る気がします。
★★★★★ 開高健が「長い、煩わしい、暑い、汗みどろの夏の午後の果てに、氷のように肌を刺す冷たいシャワーを頭から浴びせられたような、揺るぎない新鮮さ」と評したヘミングウェイ短編の初期の傑作。親と子、自然と人間、生と死、男と女といった対峙する概念を僅か数ページに凝縮させた「インディアンの村」、淡々とした二人の会話だけで進行させる独自の手法によって、背景に潜む複雑な感情を浮かび上がらせる、「ある訣別」、「雨の中の猫」。「二つの心臓の大きな川」は実際にある北ミシガンの川。感じやすく傷つきやすいが、行動していこうとする若者の魂を描くには、余計な形容詞など要らないことがわかる。徹底して夾雑物を排し、短縮と削除で構築されたヘミングウェイ文学の神髄。高見浩氏の名訳が原文の息吹を見亊に伝えてくれる。
★★★★★ ぼくの最初のヘミングウェイ体験は「老人と海」。そのときはヘミングウェイという作家に対して、世間で評価されているほどにはピンとこなかったのだけれども、これを読んでヘミングウェイのすごさを思い知らされことに。それだけこの初期のヘミングウェイの短編集は非常に良みごたえがある名作ぞろい。本作には、ヘミングウェイの分身的なキャラクターであるニック・アダムスを主人公とした、いわゆる「ニック・アダムスもの」を中心に、 ヘミングウェイの独創的な文体の結実との誉れ高い「殺し屋」、散文の可能性のひとつの極北とまでいわれる「二つの心臓の大きな川」などが収められている。これらの作品がすばらしいのはもちろんだけど、他にも個人的におすすめしたいのは「雨の中の猫」、「季節外れ」、「白い象のような山並み」。ヘミングウェイというと男性的な作風というイメージを持たれる方も多いとは思うけれど、これらの作品は男女を問わずにおすすめできるんじゃないかな。
★★★★★ 「殺し屋」収録。
★★★★★ これを読まなければ、ヘミングウェイの世界的な名声の理由が分からないでしょう。間違っても「老人と海」と「武器よさらば」だけで済ませてしまってはいけません。 新着クチコミ   クチコミはまだありません。 この商品を取り扱っている専門店 |
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