本の内容
布、糸、ビーズやクリスタルで織りなす宇宙—空前絶後の名作『銀河鉄道の夜』決定版。
水素よりも透明な銀河の水、
サファイアやトパーズの河原、
眼もさめるような白い十字架、
楽器の旋律の森、
りんごと薔薇の匂いがする風、
きらきら燃えるとうもろこしの地平線……
鳥を捕る男、
踊るインディアン、
ハープのような孔雀、
タイタニック、
跳ねる鱒、
真っ赤な蠍……
宮沢賢治が言葉で描いた空前絶後の情景が、ページをめくるたび、目の前に鮮烈に立ち上がります。
ジョバンニとカンパネルラ、ふたりの悲しみを乗せ、
ほんとうの幸いをもとめて、列車は走る——
「ページをめくるたびに
美しい深い世界が広がる。
本当に素敵です。」
宮崎あおい(オビより)
【絵本ナビより】
絵本ナビメンバーの声
宮沢賢治の童話は、様々な絵で絵本化されているが「銀河鉄道の夜」もその一つであり、図書館で調べると種類の多さと、利用の多さに驚いてしまった。自分は、絵のない童話で文字だけの世界で読んだ記憶があるのだが、ことに「銀河鉄道の夜」はイメージの童話だと思った。それだけに多くの作家が自分のイメージを具体化したくなるのだと思う。日本の童話だから、翻訳による違いはない。そうすると文字と、絵の世界がそれぞれの特性かと思う。この本の第一の特色は、童話の文章も様々に表示が工夫されているところである。文章に絵が付いているのではなく、絵の表現に合わせて文章の配置が右ページであったり左ページだったり、ページに記載する量が考慮されていたり絵の中に文章を溶け込ませたり、文章だけの見開きには文章背景の色を変化させたり…。童話そのものが素材として扱われている。第二の特徴は絵。絵というよりもアートの世界なのである。多分清川さんはこの本を絵本としてではなく、芸術表現として捉えているのではないか。ジョバンニの心象風景、宇宙のイメージ、どれもこれも描いたというよりもイメージ表現である。それだけに読んでいて、自分にもイメージが拡がる。「銀河鉄道の夜」は読んだことがあるという人にもお薦めの本である。(ヒラパパさん 50代・千葉県市川市 男13歳)
【情報提供・絵本ナビ】
著者情報
清川 あさみ(キヨカワ アサミ)
1979年淡路島生まれ。2001年より糸や布を使った数々のアート作品、衣装、空間、イラストレーションを発表しつづける作家として、そのオリジナルな世界観が様々な分野から注目されている。またCMなどの広告、CDジャケット等を数多く手がけるアートディレクターとしても活躍している
宮沢 賢治(ミヤザワ ケンジ)
1896年岩手県花巻市生まれ。1933年(昭和8年)、37歳で没。1924年(大正13年)『春と修羅』『注文の多い料理店』を出版。生前刊行されたのはこの二冊だけだが、空前絶後の魅力にあふれた作品群によって没後評価が高まり、数多くの童話や詩集が刊行され、国民的作家とされるようになった。盛岡高等農林学校に在学中に日蓮宗を信仰するようになる。卒業後一時上京したが、妹の病のため帰郷し、花巻農学校の教員となる。辞職後も、岩手の地で、農耕と創作に献身した
※本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです
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大冒険さん
(2009年11月28日登録)
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