【絵本ナビより】
絵本ナビメンバーの声
2012年1月の初版。文、平山弥生さん、絵、平山美知子さんという親子による作品。平山の姓から、もしやと紹介欄を見ると、やはり、あの平山 郁夫さんの奥様と娘さんでした。平山郁夫さんと言えば、現代日本画壇の最高峰に位置する画家であり、弥が上にも期待は高まります。その奥様である平山弥生さんの経歴が凄いです。何と、東京藝術大学を首席で卒業。将来を嘱望されたものの、結婚後、夫を支えることに徹したとのこと。それが、郁夫さんの遺言によって、活動を始めたというのですから、人に歴史ありといったところです。物語は、太古の地球の歴史からを、簡易な表現で綴ったもの。神さまの素敵な贈り物が、いちりんの花。その花の誕生以来、人間が生まれ出でて、繁栄するのですが、悲しいことが起こったとあります。絵からすると、原爆のキノコ雲。人々が争うようになり、沢山の人が亡くなり、花も草も木も焼かれ、動物のいなくなってしまうのですが、それでも、お日様は私たちを照らしてくれますと結んでいます。そして、そこには、象徴的ないちりんの花が咲くのです。とても穏やかな気持ちにさせられる作品です。そう、いつでも、お日様は私たちを照らしてくれるし、周りには、花が咲き、小鳥は歌をうたい、犬や猫がいて、1日が始まるという、当たり前のことに感謝して生きないとならないのです。生を受けたことの意味を考えて、決して奢ることなく、過ごしていきたいものだと改めて思いました。最後の一文を引用します。「ページを開いたみなさんへ平山 弥生宇宙からの旅人なのでしょうか?それとも神さまからのおくりものなのでしょうか?すべてはいちりんの花から始まりましたこの本のページを開いたみなさんへどうか心に咲いているみなさまそれぞれの花をいつまでも いつまでもたいせつに育ててあげてくださいいつまでも・・…いつまでも・・…」心の琴線に触れる文章だと思いました。多くの方に読んで欲しい作品です。(ジュンイチさん 40代・広島県広島市中区 男の子12歳、男の子6歳)
著者情報
平山 弥生
1959年、東京都生まれ。詩人。故・平山郁夫の長女。始原的な感情を大和詞で詩にする作風で知られている。「NHK俳句」(NHKEテレ)にゲスト出演中
平山 美知子
1926年、東京都生まれ。夫は故・平山郁夫。1952年、東京美術学校(現東京藝術大学)日本画科を首席で卒業。日本美術院展に入選を重ね、将来を嘱望させるが、結婚後は夫を支えることに徹した。2009年に逝去した平山郁夫の遺言により、本格的な創作活動に入る。現在、公益財団法人平山郁夫シルクロード美術館館長
※本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです