本の内容 炸裂する砲弾、絶望的な突撃。凄惨極まる戦場で、作家の視線が何かを捉えた—1937年、ヘミングウェイはスペイン内戦を取材、死を垣間見たこの体験が、以降の作品群に新たな光芒を与えることになる。「蝶々と戦車」を始めとするスペイン内戦ものに加え、自らの内面を凝視するラヴ・ストーリー「異郷」など、生前未発表の7編を含む全22編。遺族らの手による初の決定版短編全集、完結編。 ISBN 978-4-10-210012-7 みんなのクチコミ
★★★★☆ ショットガンの暴発事故とされたヘミングウェイの死因は、後に自裁と訂正された。曰く「自裁」。自殺ではなく。戦い続けた生涯の後半の短編を中心に編まれた最終稿。
★★★★☆ この作品集に収録されているのは、ヘミングウェイが作家としての最盛期からやや過ぎた感のある頃の作品と、生前未発表だった作品。ということで、ヘミングウェイ全短編集1、2に比べると、どうしても全般的に作品の質は落ちるように感じてしまう部分もあるのだけど、それでも中には『さすがヘミングウェイ』というべき作品も収録されている。 その筆頭とも言うべき作品は「蝶々と戦車」。雑誌「エクスクァイア」でこの作品を読んだジョン・スタインベックは、ヘミングウェイにあてた手紙の中で『自分がこれまでに読んだ数少ない名短編の一つ』と激賞したそうだが、確かにその評価にもうなづけるほど作家ヘミングウェイの名に恥じぬ名作。この作品はスペイン内戦の最中、マドリードの酒場『チコーテ』で実際に起きた騒動をもとにして書かれたものらしいが、緊迫した内戦下における当時のマドリードの雰囲気を、『蝶々と戦車』というヘミングウェイらしい卓越した比喩をまじえて見事に表現している。 新着クチコミ   クチコミはまだありません。 この商品を取り扱っている専門店 |
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