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本の内容 砂丘へ昆虫採集に出かけた男が、砂穴の底に埋もれていく一軒家に閉じ込められる。考えつく限りの方法で脱出を試みる男。家を守るために、男を穴の中にひきとめておこうとする女。そして、穴の上から男の逃亡を妨害し、二人の生活を眺める村の人々。ドキュメンタルな手法、サスペンスあふれる展開のうちに、人間存在の極限の姿を追求した長編。20数ヶ国語に翻訳されている。読売文学賞受賞作。 ISBN 978-4-10-112115-4 新着レビュー この商品への新着レビューを表示しています。 (全てのレビューを見るにはこちら)
★★★★★ 40年前砂の女を読んだ。砂の穴の生活は現実にはないものだけど見ようによれば現実の我々の世界そのものだ。 今も多くの若い人たちが読んでいることに意外な感じがしたのだが、むしろ当然のことだったのかも知れない。1970年頃は共産主義社会主義と結びつけて安部公房が読まれていた雰囲気があったように思う。(私の思い込みだったかも知れないが。)ソ連が崩壊して18年、時代の雰囲気は変わったが彼の本は時代を超えて読まれている。砂の女のテーマは遠く2000年以上の昔にインドでも考察されていたことだと思う。仏教経典にこのテーマを扱っているものがある。日常の生活をどう捉えるかということは、いつの時代も気になるテーマだったのだろう。 これを踏まえてどう生きるかが次のテーマとして当然あがって来る。小説「不落樽号の旅」は、その次のテーマを扱っているのか、それとも根本的に日常生活の捉え方を「砂の女」とは別にしているのか定かでないが面白い作品だ。安部公房を読む方々にお勧めしたい。私の書店で紹介しています。
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