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時代の風音
朝日新聞出版
価格:525円(税込)

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三鷹の森ジブリ美術館
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スタジオジブリタイトル
 作家・堀田善衞は、『広場の孤独』『漢奸』ほかの作品で1951年度下半期の芥川賞を受賞、以後世界中の戦乱・争乱の渦中における人間を冷静にみつめ、国家や宗教と人間の自由や自立をテーマとした多くの作品を発表しました。
スタジオジブリが描く乱世 堀田善衞展
イラスト/宮崎駿 ©Nibariki
11月24日まで神奈川近代文学館で開催された堀田善衞展では、「乱世」をキーワードとして、堀田善衞の作品から様々な刺激を受けてきたスタジオジブリがアニメーション映画化を試みるイメージ展示と、堀田善衞の原稿、書簡などによって作品の背景を紹介する文学展示の2部構成により、その力強いメッセージを広い世代にアピールしました。
 本特集では、企画の中心となった宮崎吾朗さんにもお話を伺い、堀田善衞の人と作品に深く迫ります。
堀田善衞さんとスタジオジブリ 鈴木敏夫
きっかけは「天空の城ラピュタ」
 ここでは堀田さんとスタジオジブリのこれまでの関係についてお話ししたいと思います。
 もともと宮崎駿監督は堀田さんを非常に尊敬し、作品も熱心に読んでいましたし、僕も堀田作品の読者でした。どちらも一読者、一ファンだったのですが、実際にお目にかかることになったのは「天空の城ラピュタ」(1986年)を制作している時のことです。
 その時、僕は徳間書店で編集者として『天空の城ラピュタ GUIDE BOOK』という本を編集していました。僕はそこに堀田さんに原稿を書いていただけないか、と考えたのです。そのことで、制作現場で頑張っている宮崎監督を励ましたいと思ったんです。
 そこでご連絡をさし上げたのですが、徳間書店はそれまでお付き合いがあった出版社ではないし、なかなかOKしていただけない。ようやくまずはお会いできることになったんですが、ではどんなふうに話を切り出せば、原稿を書いていただけるだろうか。ずいぶん考えました。そこで無手勝流でいこうと腹を決めて「堀田先生は、これまで人間とは何かという問題について書かれてきました。ならば人類が今後、どうなっていくのかについても書かれる義務があるんじゃないでしょうか」とあえて大上段に切り出したんです。堀田さんは、これを聞いてお笑いになりましたね。
*堀田善衞の『路上の人』『聖者の行進』(以上復刊)『時代と人間』(新刊)
の3冊を徳間書店から2004年2月に発売したときの帯用に書かれた原稿。
スタジオジブリが描く乱世
宮崎吾朗さんを中心に企画された映画案「定家と長明」と「路上の人」。「定家と長明」は、堀田善衞の著作『方丈記私記』と『定家明月記私抄』を題材にとり、平安末期日本の乱世に生きた、藤原定家と鴨長明の青春時代を虚実織り交ぜて描いた物語。2人の姿はそのまま堀田善衞にも重なります。展示では宮崎さんを中心に、スタジオジブリの美術スタッフの手になる美術ボードなどを展示。本特集では、宮崎さん本人へもお話を伺いました。(次ページに掲載)
「定家と長明」
展示風景
「定家と長明」ポスター案
上/展示風景
下/「定家と長明」ポスター案
堀田善衞の『定家明月記私抄』『方丈記私記』を原作とし、アニメーション映画化を想定した美術・イメージボード。
袴をはきながら大喜びで火事を見に飛び出して行く鴨長明
炎上する朱雀門
上/袴をはきながら大喜びで火事を見に飛び出して行く鴨長明 下/炎上する朱雀門
「路上の人」
十字軍とルクレツィアの焚刑
十字軍とルクレツィアの焚刑
堀田善衞の『路上の人』を原作とし、アニメーション映画化を想定した美術・イメージボード。
ローマ
上/ローマ
下/展示風景
展示風景
©2008 Studio Ghibli
宮崎吾朗さんインタビュー
     


 

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