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埼玉県桶川市にある無認可保育園。
そこに通うおよそ100人の子どもたち。
素足で土の園庭を駆け回り、木に登り、手作りプールで思う存分泳ぎます。
この園には、「危ないから、だめ」という大人の言葉はありません。
子どもたちは、歌い、笑い、跳ね、踊ります。
「生きる根っこ」を育てる園の日常を綴ります。
 感じとる。自ら考える。そして行動する。そこに喜びが生まれる。
 それが生きることの意味ではないだろうか。人は生まれたときから「生きる」日々のなかでそうした力を身につけてきたはずなのだ。そこを大事にしていけば、地中にびっしりと根を張り巡らした木のようなしっかりした子どもが育つ。根さえしっかりしていれば、たいそうな嵐や災害にも耐えていける。風や雨は災いではなく変化として楽しむもの。
 今の日本はそんな大事なことを置き忘れてきたのでは。
「いなほ」の保育はそんな現代に「そうじゃないんじゃないの」と問いかけているようにみえる。2年にわたるインタビューから、月々の出来事を追う形で北原和子さんの話をまとめてみた。

口絵
北原和子さんといなほ保育園――聞き書き者まえがき
・保育の基本は食べ物 (2006年12月)
・「いなほ」ができたころ(2007年1月)
・手作りの園舎(2月)
・卒園式(3月)
・小学生になる子どもたちへ(4月)
・行く先のない遠足(5月)
・園で行われた結婚式(6月)
危険がいっぱいの夏(7月)
・夏の子どもたち(8月)
・花火の上がる祭り(9月)
・秋は踊りと音楽(10月)
・プログラムのない運動会(11月)
・けやき組の子どもたちの気持ち(12月)
・舞台や映像を見るということ(2008年1月)
・子どもが花開くとき(2月)
・私の子ども時代が礎(3月)
・「いなほ」に中学部!(4月)
語りと学びの舎で会った日々―――北原和子
1947年(昭和22年)、秋田県角館町(現仙北市)に生まれる。東京理科大学理学部応用化学科卒業。小説と職人の聞き書きを中心に執筆活動を行っている。主な著書に『木のいのち木のこころ』天・地・人(草思社)(新潮文庫)『最後の職人伝』(平凡社)『ペーパーノーチラス』(文藝春秋)『ふたつの川』(無明舎出版)など。


 

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