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商品紹介
ゲド戦記 詩画集
徳間書店
価格:
1,260円(税込)
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――それで、館長を何年か勤められて。
以前のインタビュー
から、美術館の仕事を楽しんでらしたと思うんですけれども。
宮崎
そうですね。つくっているときは興奮状態でした。でもオープンしてみると、美術館を維持していくのは、実は大変なことだというのがわかりました。ジブリ美術館はアニメーションの美術館ですが、世の中には展示する価値のあるアニメーションが無尽蔵にあるわけではありません。美術館のオリジナル作品をつくるといっても、生半可なことじゃできない。そうすると、続けていくのは大変だなと。最初は、美術館は美術館である種の独立性を持って運営していけるだろうと思っていたんですけども、やっぱり「ジブリ」の名前がついていますから。ジブリの映画が公開される頃にお客さんが増えたり、随分影響があるんだなというのがわかってくるわけです。そうすると、美術館を維持していくためには、スタジオジブリが長くつづいてくれないと困るというところに行き着いたんですよ。
――これからもずっとジブリが続いていくためには……。
宮崎
いつまでも宮崎駿や高畑勲にばかり頼っていていいのだろうか、ということになりますよね。これだけ長くやってきて、美術館までつくって、スタッフも大勢抱えているし、やめるわけにはいかないじゃないですか。美術館の将来は、スタジオジブリの将来と関係してくると思っていたんですね。
――そんなときに、また鈴木プロデューサーのお誘いがあったわけですね(笑)。「ゲド戦記」の監督をやってみようと思われた、決定的なきっかけは何だったんでしょう?
宮崎
美術館の将来に関係があるということで、「
ゲド戦記
」の企画には立ち上げの段階から関わっていましたし、最終的にどんな形になるのか見届けたいという想いがありました。それから、この人たちと一緒につくるのなら大丈夫だと思えるスタッフに出会えたのが大きいですね。僕は幸運だったと思います。
――お父さんは反対されたそうですけど。
宮崎
それは反対しますよね。多分僕が同じ立場でも反対するだろうと思いますよ。過去にアニメーション制作の現場に関わった経験があるわけでもないし、絵描きだったわけでもないし、お話をつくっていたわけでもない。(宮崎駿監督は)スタジオジブリの所長としての立場もありますから、ベースが何もない人間に任せられるわけがないですよ。しかも原作は、自分が最も影響を受けた作品だと公言してはばからない『ゲド戦記』でしょう? そんなに思い入れのある作品を他人に映画化されるのは複雑な思いがあるでしょうし。なおかつ、監督するのは同じ道に進んでほしくなかった、自分の息子ですから。そんな簡単に「私は息子を応援しています」なんて言える人じゃありませんし、むしろ賛成しないほうが、僕にとってはすごく自然でした。でも、反対されたからといって折れるわけにはいきません。一緒につくってくれる人たちがいるのだからやらなきゃだめだし、何より僕がやりたいという気持ちもまさってきたんです。 (後編へつづく)
インタビュー/文 石井千湖
次回掲載予定の宮崎吾朗監督インタビュー(後編)は7月上旬を予定しています。
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