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拝郷メイコ/どれどれの唄
拝郷メイコ/どれどれの唄
ヤマハミュージックコミュニケーションズ
価格:700円

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スタジオジブリタイトル
ジブリインタビュー
拝郷メイコさん
拝郷メイコ(はいごうめいこ)さん

2001年11月ヤマハミュージックコミュニケーションズより「トマトスープ」でデビュー。 数々のCMソングを担当。 今回7/6にスタジオジブリ第一回プロデュース作品として4枚目のシングル「どれどれの唄」をリリース。 7/20には「どれどれの唄」アルバムバージョン、そして秋公開、映画「変身」の主題歌「蒼い花」を含む3枚目となるアルバム「日々是青色」をリリース。 今秋、東名阪でワンマンライブ決定! http://www.haigoumeiko.com >

 9/23(金) ワンマンライブ『日々是青色』
       渋谷DUO
       OPEN:17:00 START:18:00
       料金\3000(ドリンク代別)
       問 FLIP SIDE 03-3470-9999
 10/8(土) 名古屋 ell.FITS ALL OPEN:17:00 START:18:00
       料金\3000(ドリンク代別)
       問 サンデーフォーク 052-320-9100
 10/9(日) ワンマンカフェライブin大阪
       OPEN17:30/START18:00 Contents Label Cafe
       http://www.artniks.jp/cafe/
       \3,000(整理番号・1ドリンク付)


子供は子供、若者は若者、大人は大人と、特定の層にだけターゲットを絞った作品ばかりにスポットがあたりがちな時代。物語でもアニメでも音楽でも、いわゆる“子供から大人まで幅広い世代に愛される作品”など、なかなか生まれないのが現状だ。そんな中、「どれどれの唄」はひょっこりと誕生した。無邪気さ、無垢な心が礎となって物語を形成し、さまざまな場面で大きく小さく感動を呼ぶ作品を生み出していることでも共通する、スタジオジブリと拝郷メイコの出会い。今となっては必然とも思えるめぐり合わせによって生まれたあまりにも自然体のこの唄を、子供たちは口笛のように口ずさみ、また大人達は忘れかけていた大事なものを思い出すと同時に、心に何か温かいものが流れていくのを感じながら聴いている。そんな「どれどれの唄」の作者・拝郷メイコさんに、楽曲が生まれるまでの経緯、自身のニュー・アルバムを含めた作品への思いなどを聞いた。
拝郷メイコさんインタビューの様子――−まず「どれどれの唄」について伺います。スタジオジブリの第1回プロデュース作品ということですが、そもそものキッカケっていうのはどんなことだったのですか。

拝郷 「読売新聞さんのCMのアニメーションをジブリさんがやられるということで、ジブリの鈴木プロデューサーからお話をいただいたのが始まりです。CM用に歌を作ってそのお話はそこで終わったんですけど、曲が流れ始めてから少しして、「子供たちが替え歌で歌ってくれてるらしいよ」って話を耳にしたんですね。それは素敵なことだし、フルコーラス書いてみようか、ということになって。最初はアルバム用にレコーディングしたんですけど、完成したものを鈴木さんに聴いてもらったら「なんか感じが違う」、と。アルバム・バージョンはこれはこれで気に入っていたので、「また別のバージョンを作ります」ってことで作ったのがこのシングル・バージョン。じゃあせっかくだからということで鈴木さんにもレコーディングに立ち会っていただいたんです。そこで「もうちょっとこんな感じで」ってあれこれやってるうちに、気付いたらプロデュース(笑)。最初から「ジブリがプロデュースしますから」って感じではなかったんですね」

――当初15秒という短い歌を作るにあたって何かリクエストはあったのですか。

拝郷 「『どれどれ』っていう言葉を使ってくださいっていうのと、そもそもこの『どれどれ』のテーマは“好奇心”なんだ、ということですね。目が大きい、いろんなものに興味を持つっていうキャラクターだから、その“好奇心”をテーマにしてください、と」

―――最初に「どれどれ」と「好奇心」っていうキーワードをもらったとき、どう思いました?

拝郷 「好奇心、っていう言葉をもうちょっと噛み砕いていくと…これ自分の解釈なんですけど、“ちっちゃいことに興味をもつ”とか“ちっちゃいことでしあわせを感じる”とか、そういうことではないかな、と。日常のすぐ傍にあるものを「どれどれ」って見ていくことってささやかだけど大事なことだと思うんです。もし今回のお話がなかったとしても、身近なものを裏返して見てみる、そこから歌を始める、っていうのが元々自分の中のテーマだったので、歌はすんなり出来たんですけど、この曲を1曲にしていく過程で気付かされることも多かった。お花が咲くことも、風が渡ることも「ああ、そうそう。大事だよね」って。結果的に、こんなに大切な歌になっちゃいましたけど(笑)」

――「手のひらを太陽に」みたいな歌だなという印象を受けました。とてもわかりやすいんだけど力強くて温かくて光りもあって、しかも長く愛されるような歌だな、と。

拝郷メイコさんインタビューの様子拝郷 「ああ、それは嬉しいですね。レコーディングの時に言われたのは「聴かせるんじゃなくて、口ずさめる歌」を、ということ。どうしても自分は聴いてもらおうとしてしまうので、その言葉がすごく勉強になりましたね。先日、「ハウルの動く城 大サーカス展」で歌わせてもらった時に、「どれどれの唄」でチビッコ合唱隊に参加してもらったんですね。みんな大きな声で、上手に歌ってくれた。だけど、合唱隊の20人に入らなかった、いちばん前で聴いてた子供のひとりがいきなり歌い出したんですよ。その子供の姿にちょっと感激してしまったりして…鈴木さんの言ってることが、またそこで少しわかった気がしました」

―――もうひとつ、「恋愛の歌ではないものでお願いします」というリクエストがあったそうですが。

拝郷 「ありましたね。わたしよく「どんな歌を歌ってるんですか」って聞かれるんですけど、そういうとき「人生の歌を歌っています」って答えてるんですね。人生の中に含まれてるものを、恋愛に限らずなんでもいいから歌いたいといつも思ってるんです。だからこの曲は断片的なものではなくて、何かが繋がって出てきたもの、という気がしています」

――さてその「どれどれの唄」も収録された新作『日々是青色』がリリースされます。この作品にも日々のささやかなことが描かれていますが、今までのアルバムと今回のアルバムで違った点、変えていこうと思ったところはどんなところですか。

拝郷 「サウンド・プロデューサーを4人迎えたことが大きかったですね。今までは「拝郷メイコはこうでなきゃ」って決めてかかってたところがあったんですけど、今回はボタンひとつ緩めてみようかな、と。そうしたらプロデューサーが「メイちゃん、これをちょっと着てみなさい」っていうのを持ってきてくれた。最初は「えー?これを?」と思ったりもしたんですけど、着てみたら意外と「あら、これ素敵」みたいな(笑)。自分が好きな音楽ってもっと幅の広いものなのに、自分がやってきた音楽は小さくて狭いものだったってことに、そこで気付いたんですよ。レコーディングしていくうちに、どんどん好きになっていって「これでよかったんだ」って思えるようになって。こだわりを取り払ったら憧れていたものに近づけたっていうのかな。そういう喜びがありますね。今までは他のものを取り入れるのが怖かったんでしょうね。その色に染まり過ぎちゃう気がしたから。だけど詞と曲と歌はわたしが作っているものなんだから変わらない。それってすごく強力な柱だってことに気付いたんです」

――アルバムは“青”がキーワードなんですか。

日々是青色拝郷 「そうですね。青臭いの青。わたしの原点は15歳の時で、いつもそこをおヘソにして歌を書いてるところがあるんですね。あんなに突っ走って大声で笑ってた日々はとても綺麗なものなんだけど、大人になるに従って邪魔になっていくでしょ。それがね、もったいないなと思うんです。「思い出して!素敵なことじゃないの!」って。…難しいことだと思うんですよ、誰にでも生活があるし。もしかしたら理想なのかも知れない。でも「素敵なことだよ、そこを歌いたいよ」って思うんですよね。「服のまま海に飛び込みたいよね」とか「土砂降りだったら傘なんかいらないよね」って思うことあるでしょ(笑)。みんなそれぞれに青かった時代ってあると思うし、だからこそあらゆる世代の人にわたしの歌を聴いてもらいたいんです」


彼女の作る楽曲は、いかにも「音楽をやってます」というのではなく「歌に乗せて届けます」というさりげないもの。それが今、様々な経験を経て、いい方向に変化を遂げてきたようだ。大人になるに従って邪魔になっていくものを、もったいないと思う気持ちを持ち、素敵だと思うことを正直に言葉にする彼女は、ジブリ作品の中では「紅の豚」が一番のお気に入りだという。男の友情、男のロマンに憧れ、正直で微妙に甘酸っぱい恋のお話に心惹かれるのだとか。コロコロと笑ったかと思えば神妙な顔つきをしたりと実に表情豊かな人だ。きょとんとした面持ちからゆっくりと開花していくような笑顔もまさにジブリアニメの登場人物が見せる表情そのもので、後にほのぼのとした余韻を残してくれた。

インタビュー/文 篠原美江



 

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