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加藤周一さんは、1919年生まれの評論家であり、作家でもあります。東大の医学部で血液学を専攻したのですが、大学卒業後、フランスをはじめとする西欧に留学し、その近代的文化にふれ、1958年から文筆業に専念するようになります。以後、その著作には大佛次郎章を受賞した『
日本文学史序説
』、自伝『
羊の歌
』(正・続)、朝日新聞に現在も連載中の『
夕陽妄語
』、そして、高畑勲アニメーション映画監督との対談をくわえて新たにスタジオジブリ編集・発行で出版される『
日本 その心とかたち
』(徳間書店刊)まで、多くの読者がついています。
スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーも若い時から、都合3回にわたり、加藤周一さんの著作集(これは、平凡社より出版されています)を3回も読み通したほど、信奉しています。
また、高畑勲監督も、1987〜1988年に加藤周一さんを解説者にNHK教育テレビで10回にわたり放映された「日本 その心とかたち」を毎週見て、その内容に感心するとともに「多くを学んだ」と話しています。
ちなみに、この本と一緒に8月3日にブエナ ビスタ ホーム エンターテイメントより発売されるDVD7枚入りのボックスセット「
日本 その心とかたち
」が、その番組をDVD化したものです。
DVDでは、NHKのスタッフとともにフランス、ドイツ、イタリア、メキシコなどをたずね、日本の文化と西欧の文化の相違点について加藤さんがコメントし、とても勉強になるものに仕上がっています。もちろん、その豊富な美術品の映像を楽しむことができることは、いうまでもありません。
書籍「日本 その心とかたち」で加藤さんの文化論のエッセンスを、DVDでその論をよりビジュアルに理解するというのが、このセットをもっとも有効に読み、見る方法ではないかと思います。
さて、編集担当者の私からは、加藤周一さんとこの企画のためにやりとりする中で感じたことをひとことお伝えしたいと思います。
なんといっても、そのエネルギーに魅了されました。興がのれば、2時間くらいのインタビューの場合も、ほとんどひとりで語られます。こちらは時々、質問をさしはさむくらい。時おり考えをまとめられるために、じっと考え込まれることもありますが、その間も頭脳が回転していると思うと、80歳をこえられてなお、この活力をおもちであることに圧倒されます。若いときからの頭の働かせ方の訓練の結果でしょうか!? 人はここまで、質の高い生き方ができるのかと、感心します。
広範な知識を基盤に深い洞察力で展開する加藤さんの文化論。こうした混迷の時代を生きるときに、その論はあらためて、日本人とはなにかを問い、人々に生きるヒントを与えてくれます。ぜひ、本とDVDでこの機会に加藤周一さんに出会ってみてください。
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