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価格:
3,591円(税込)
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1948年愛知県生まれ。慶應義塾大学卒。72年徳間書店に入社。『アサヒ芸能』記者、『アニメージュ』編集長を経て、85年にスタジオジブリ事業本部長となる。宮崎駿監督、高畑勲監督らを擁するジブリのプロデューサーとして数々の映画を世に送り出している。2008年2月、代表取締役プロデューサーに。近日新著
『仕事道楽』
が発売される。
映画はどうでした?
観終わった後、ああ楽しかったと。その印象ですね。不
思議な世界へ入った気がしました。
どういう部分が楽しかったんだろう?
ひとつ思ったのは宗介君の行動が、観ているとすごく素朴じゃないですか。
あの子を観ていて、自分も子供の頃ってこうだったなと思ったんですよ。
宗介みたいな子だったんですか?
途中で、ポニョと宗介君が船に乗って水没した町
を行く。あそこはワクワクしたんです。実は僕も小学校1、2年生の頃に台風が来て、家が停電になったことがあったんです。ローソクの火の中で、僕は海で遊ぶビニールのボートを膨らましていたんですよ。多分、床上浸水したらそのボートに乗ろうとしていたと思うんですけれど(笑)。そういうところに、すごく通じるものを感じました。
でも宗介は、男の子の遊び相手がいないでしょう。そこも似ているんですか?
いや子供の頃には、もっぱら男の子とばかり遊んでいましたね。
宗介は5歳にして気にしているのは女の子だけ
ですから、将来が危ぶまれますよね(笑)。宮さん(宮崎駿監督)は、必ずそうなんです。「魔女の宅急便」をやっている時にモメたことがあるんですよ。あの映画で主人公のキキがコリコの町へやってきて、始めに出会うのはトンボという男の子なんです。僕は“最初に会うのは、男ですか?”と強く宮さんに言いました。僕の考えでは知らない町へ来て誰かと最初に出会うとすれば、それは同性でなくてはいけない。
なるほど。
その後で、男(異性)に目が行くと(笑)。あれから20年経って同じことをしてい
ますから、今回は少し弱々しく“宮さん、宗介には男の子の友達がいないんですねぇ”と言ってみたんです。宮さんは“本当は友達がいるけれども、描いている暇がないから出さないんだ”と言っていました。でもそこは一貫していると感じましたね。やはり宮さんは、5歳と言えども世界は男と女だと思っているんです。
ある意味、それは自然ですよね。
いや、僕は自然じゃないと思ったんで
す。普通はまず同性を友達にして、心にゆとりが生まれたら異性へと向かいますよ。つまり、同性に興味がない。そこに宮さんの映画の面白さがあると思うんです。
こういう映画をやる場合、最初に宗介君のようにいろんなキャラクターを考え
てから、ストーリーを作っていくんですか?
まずキャラクターだけどんどん作っていくというの
は、失敗の第一段階なんです。合理的にやると面白いものは出来ない。今回の場合だと、まず中心になるポニョのキャラクターだけを作るんです。実は最初、宮さんはカエルの話を作ろうとしていた。そのカエルが人間になると。宮さんは『美女と野獣』というテーマが好きですからねえ。けれども段々カエルが半魚人になっていってね(笑)。それがさかなになり、人間になるということを思いついた。そこまで出来ていくと、彼女の相方は誰かなと考え始めるんです。
なるほど。
同時に、ポニョはその相方とどのように
して出会うのかと。やがて相方に宗介が決まると、その子はどこに住んでいるのかを考える。すると崖の上とかね。じゃあ宗介は誰と、そこに住んでいるのか。両親がいるとして、目の前は海で船が通っているからお父さんは船に乗っているんだろうと。この段階では、まだ他のキャラクターは誰もいない。つまり非合理性で、中心となるポニョから想像を広げていくんですね。
前に鈴木さんは、日本建築がそういう発想で作られているとおっしゃってい
ましたよね。西洋のように最初から全体を設計するのではなくて、日本ではまず床の間をひとつ作って、どんどん継ぎ足していくんだと。
それと同じ発想なんですよ。
その考え方だと、ポニョを起点にして出てくる人物達はどんどん繋がっていく
感じもしますけれども。
そうなんです。出てくるキャラクターは
©2008 二馬力・GNDHDDT
ポニョとも繋がっているし、実は宮さん本人とも深く繋がっている。その辺の話は、次回にじっくりと語りましょう。
どんな話題が出てくるのか。楽しみに
していますよ(笑)。
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