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商品紹介
種山ケ原の夜
徳間書店
価格:
2,415円(税込)
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スタジオジブリレコーズ
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『ゲド戦記』公式HP
「種山ヶ原の夜」を見たあとにお会いした時、男鹿氏は「横長の絵が好きです。"間"が描けるから」と話してくれました。「間」とはなんでしょう。広さ、ゆとり、余裕、空間・・・。皆さんは何だと思いますか? 「種山ヶ原の夜」は、現代の私たちが忘れかけているものを教えてくれている作品です。心が休まる、安心できるそんな作品「種山ヶ原の夜」を是非お楽しみください。
種山ヶ原の夜
原作:宮沢賢治
翻案(絵と文):男鹿和雄
定価:2,415円(税込み)
発売:徳間書店
ジブリがいっぱいCOLLECTIONスペシャル
種山ヶ原の夜
原作:宮沢賢治
定価:3,511円(税込み)
男鹿和雄画集
男鹿和雄/著
定価:2,940円(税込)
発売:徳間書店
男鹿和雄画集 2
男鹿和雄/著
定価:2,940円(税込)
発売:徳間書店
男鹿和雄画集 2の特集へはこちらから
おが・かずお
1952年大仙市(旧太田町)生まれ。高校卒業後、上京して
デザイナー学校に入学。72年からアニメーションの美術に携わる 。「ド根性ガエル」(TV)「侍ジャイアンツ」(TV)「パンダコパンダ雨ふりサーカス」(劇場)「はじめ人間ギャートルズ」(TV)「家なき子 」(TV)「あしたのジョー2」(劇場)「幻魔大戦」(劇場)など数多くの 美術、背景を手掛け、「はだしのゲン」「妖獣都市」で美術監督。 88年「となりのトトロ」以降、「おもひでぽろぽろ」「平成狸合戦ぽんぽこ」「もののけ姫」とスタジオジブリ作品の美術監督を務める。 著書に『男鹿和雄画集』、画文集『第二楽章』(吉永小百合編)、 絵本「ねずてん」(山本素石原作)がある
秋田県出身の男鹿和雄さんは、東北の自然の中で育ち、その自然をこよなく大切に考えている。 そんな男鹿さんは、同じ東北の岩手県花巻出身で、東北の自然そのものが主人公であるような不思議な魅力にあふれた賢治作品に魅かれたという。
なかでも北上山地にある種山ヶ原を舞台にしたこの作品を絵にしてみたいと思った男鹿さんは、約1年をかけ、70枚余の絵を描き、全編、原作の方言をそのまま台詞として使った本作が生まれた。
作品の舞台は今から80年前の種山ヶ原。9月初旬のある晩、次の日の朝早くから高原の草刈をするために夜をあかす4人の男たちの会話から物語は始まる。主人公の伊藤をはじめ男たちは、森の中で焚き火を囲んでいる。冬は木を切り、木炭を焼くことで生活をする伊藤は、仲間たちととりとめのない話をしているうちに眠り込んでしまう。伊藤は夢を見る。夢には森の樹霊が現われ、山の木を切らないでほしいと話しかける。木が茂るこんもりした森の美しさが好きな伊藤は、一度はその申し出に同意する。しかし、それでは木炭が焼けず、生活ができないことに思い至り、困惑する。すると樹霊は「木は切ってもいい、大事にそれを使ってくれれば」と言う。伊藤と樹霊たちは、雨の中で一緒に「種山ヶ原」の歌を歌い始める。と、伊藤は高原で眠っていた雷の子を踏みつけてしまい、雷が怒りだす。そこで、伊藤は目がさめる。目の前には、山々に囲まれた麓の静かな風景が広がる。夜が明けた。男たちは、草刈を始めようと立ち上がる――。
こんなふうに「種山ヶ原の夜」は何か大きな事件がおこるわけではない淡々とした作品だ。だが、男鹿さんが横長の画用紙に丁寧に描いた種山ヶ原を、カメラがゆっくり右から左でパンしていくことで現われるその風景は、本当に美しい。東北の冷たい空気、虫の鳴き声、風の流れ、雷が起こりやすいといわれる高原の雨に揺れる草々、―どれもリアルに迫ってくる。
宮沢賢治が作詞した「種山ヶ原」を、アカペラで歌う女性コーラスグループ、 アンサンブル・プラネタの澄んだ唄声が、その雰囲気をさらに盛り上げる。
誰もが、なにかにおいかけられているように忙しく動きまわる現代。この作品の世界に入り込むと、そうした生活を送る自分たちの姿が、なにか不自然に感じ始める。大事な何かを忘れているのではないかと思い起こさせてくれるのだ。時間の流れが違う世界に入り込むことで、気持ちがゆっくりとほどけていく感覚を味わえるといったらいいだろうか。
今年は宮沢賢治生誕110年にあたり、それにちなむ様々な催しが、賢治の故郷花巻で行われている。
この作品も、9月23、24日に、花巻市にある宮沢賢治イーハトーブ館で上映された。
(文責・スタジオジブリ出版部)
いせひでこ/画家、絵本作家として活躍。宮沢賢治の絵本「水仙月の四日」で産経児童出版賞・美術賞受賞。 近著にゴッホと賢治の精神遍歴酷似性を分析した『二人のゴッホ/ゴッホと賢治37年の心の軌跡』がある。
「風の又三郎」で、嘉助が馬を追って迷い込み、ガラスのマントの又三郎を幻視したのは種山ヶ原だ。風は霧をよびながら「あ、西さん、あ、東さん、あ、南さん」と、せわしなく風景を明滅させていた。
小岩井、北上川が修羅のうずまく場所なら、種山ヶ原は夢幻世界の舞台として、賢治にとって特別な場所だった。「さいかち淵」「さるのこしかけ」詩「五輪峠」七編の短歌。童話「種山ヶ原」の原稿の大半は「風の又三郎」に転用された。実際、東の海と西の山脈の湿気と風のぶつかる隆起準平原は、一日に何回も空の表情を変える。オレンジ→青黒→白、と色を変えるお日さん、あやしい雲の流れ、遠くでは雷の音、霧は地図をパズルにして、物語中の子どもたちは時空のありえない世界に投げ出されていく。
劇「種山ヶ原の夜」には数々の賢治童話や詩の原形が散りばめられている。樹齢たちとの交感は「かしは林の夜」や「樽ノ木大学士の野宿」の石たちの会話を想わせるし、<ぎんがぎんがの鏡 >は「鹿おどりのはじまり」を思い出させる。
架空の地名を生み出す天才は、この劇ではわざわざ固有名詞に改稿することで、夢幻世界にかえってリアリティをもたせた。
男鹿さんの映像は、こんな賢治の視点やこだわりに誠実に向きあい、準平原から眺めた雲海、こもんとした森のパノラマ、馬の後姿などの絵と共に、風のように透きとおった「牧歌」の声質が心にしみる。
『MOE』(白泉社)2006年8月号より
宮沢賢治の作品の中で、心引かれる物語がいくつかあります。特に、山間の集落で暮 らす人々の日常の生活や、それをとりまく風景が描写されている作品が、僕の心を捉 えます。 いつかそれらの物語の中に自分も入り込んで登場人物と同じ体験をし、そこで見たと おりの風景を再現してみたい。 以前から、そう願っていました。
『種山ケ原の夜』は、まさに絵にしたい作品のひとつでした。
賢治が生きていた時代、北上の山間に暮らす人々の生活は決して楽なものではなかったと思います。厳しい環境や労働に耐え凌ぎながらも、山の恵みやわずかな耕地の収穫を喜びとし、季節の行事や祭り事を楽しみにして、自然に感謝と恐れの念をもって暮らしていたに違いありません。そんな人たちだからこそ天候や山の変化に敏感に反応し、時には、不可思議と思えるような山の音を聞いたり、一瞬の光と影の動きを目に留めて、何かを感じとったりしていたのかも知れません。
それは、強い刺激や情報の氾濫によって鈍感になってしまった現代人が忘れかけている感覚(能力)だと思うのです。
男鹿和雄(絵本『種山ヶ原の夜』あとがきより)
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定価:3,150円(税込)
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定価:2,940円(税込)
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定価:2,100円(税込)
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